交通事故事件における3つの心構え
交通事故は、やり方を間違えると、獲得できるはずだった損害を得られない場合があります。
逆に、淡々とやるべきことをやった被害者の方は、被害者ご自身が驚くほどの高額な賠償金を得られることがあります。
同じ事故で、同じ車両に乗り、同じ症状だった2名について、300万円以上の損害の差が出たこともあります。それほどに、交通事故は、挑み方又は弁護士で請求額が変わり得ます。
弊所では、多数の交通事故を全力で処理してきた経験から、他の事務所では「アナウンスをしない、フォローをしない、見落としている」と思われるところに先回りをしております。この先回りにより得られている利益については、気づきにくいですが、非常に重要だと思っています。
依頼者様の最大限の利益を、効率よく獲得できるよう動いていますので、弊所を信じて頂き、弊所のアナウンスに淡々とついてきて頂ければ幸いです。
【心構えその1】冷静かつ合理的に戦ってください
① 獲得しやすい大きな損害を優先してください。
交通事故事件はどうすれば「勝利」なのか。
一言でいえば、費用対効果よく最大限の損害賠償金を勝ち取ることだと思います。
このゴールを達成するためには、取りやすく、大きくなる損害を確実に取ることです。
これを淡々と行えば、自ずと、ゴールである「勝利」は勝ち取れます。
- 例えば、物損の携帯電話修理費用に拘りすぎて、相手保険会社と喧嘩している間に、治療に行くのを忘れていた、必要な検査を行っていなかったなど、決定的なミスをされる方がおられます。携帯の修理費用という小さい金額、事故により壊れたのか立証が困難であるのに、この損害に拘るあまり、治療による慰謝料という大きな損害を落としてしまうのです。
② 法的に認められる損害かを確認し、証拠を備えましょう。
発生した支出が当たり前に請求できると思わないように心がけてください。
損害は、法的に認められる損害で、かつ証拠がある場合に損害が請求できます。
証拠のない損害は請求が困難となることが多いです。
- 例えば、事業に使用してない代車費用(単に日常生活に使用している、通勤に使用している等)は法的には認められない損害です。
また、領収書を紛失したタクシー代金は認められません。
相手保険会社は上記の損害を認めてくれることもありますが、これは「法的」に認められない損害を任意に認めてくれているにすぎません。
③ 相手保険会社には喧嘩腰で話さない。
相手保険会社とは、喧嘩をせず、有効な関係を築いてください。
- 相手保険会社担当者自身が事故を起こしたのではありません。
当該担当者に感情をぶつけたところで、あなたの獲得できる損害の可能性は下がるだけで、デメリットこそあれ、メリットは、まずありません。
喧嘩腰に挑んで、相手保険会社が弁護士を介入させ、柔軟な対応を得られなくなるばかりか、相手の対応は極めて遅くなります。
保険会社は、社会的立場から、法を超えた賠償をしようとしている場合があります。
それにいかに乗れるかがポイントです。
④ その損害に拘りたい理由を教えてください。
特定の損害に拘りたいと考える場合、その理由を教えてください。
費用対効果が悪い損害項目に、エネルギーを費やす経済的価値があるか、弊所からの情報を基に、今一度考えてください。
その経済的価値があると被害者様がご判断される場合には、お付き合いさせて頂きます。
【心構えその2】請求できる損害を大まかに把握する
交通事故被害に遭われた方は、まず、ご自身が相手に対して、どのような損害を請求できるか、大まかに認識してください。
既に支出してしまったものがあれば、ネットでその損害を調査してみる、依頼している弁護士に聞いてみるということを、支出の前、又は支出後すぐに行ってください。
大事な損害については、弁護士からの書面に記載されていたり、別途アナウンスがあるはずです。損害全てを網羅的に抑えようとしても、優先順位がつけられず、見落とします。まずは、アナウンスされている損害から優先的に取りかかってください。
【心構えその3】過失割合はそれほど変わらない
過失割合をきっかけに、弊所に依頼される方も多いです。
過失割合について、明らかに不合理な主張を、相手方保険会社がしてくることは、非常に稀です。
過失割合は、ドライブレコーダーがない場合、ほぼ、結論は変わりません。
ドライブレコーダーがあっても、大きく結論は変わらないことが多いです。
過失割合へのエネルギーは、損害の証拠作りに充ててください。
また、過失割合に拘る前に、相手の損害額、ご自身の損害額を一度確認してください。
被害者の方の中には、1、2万円しか損害金額が変わらないことに気づかずに過失割合に拘り続けていたことに気づく方もおられます。
過失割合を争うエネルギーを他に充てるべきことに気づいてください。
まとめ
【心構えその1】冷静かつ合理的に戦ってください
【心構えその2】請求できる損害を大まかに把握する
【心構えその3】過失割合はそれほど変わらない
以上、抽象的なことを申し上げましたが、今後、各論としての、交通事故情報をアップさせて頂きます。
大事な損害、問題になりやすい損害を中心にアップしますので、何か、特定の問題について、ピックアップして欲しいという方は、ご遠慮なく、リクエストをお願いいたします。