事故後に生じた転倒事故のため後遺障害の認定は断念したものの適切な賠償金額を得られた事例

後遺障害等級
なし
傷病名
右肩関節脱臼、右母趾骨折、 腰部打撲傷、腰椎椎間板ヘルニア、 頭部外傷、両膝関節挫傷
保険会社提示額
交渉前
最終獲得額
220万円

ご相談内容

被害者 70代 女性
部位 肩、足趾、腰、頭、膝
傷病名 右肩関節脱臼、右母趾骨折、
腰部打撲傷、腰椎椎間板ヘルニア、
頭部外傷、両膝関節挫傷
後遺障害等級 なし
獲得金額 220万円

依頼者は70代の女性で、兼業主婦として日常的に自転車を利用していました。
自転車を運転中に自動車と衝突し、右肩関節脱臼・右母趾骨折・腰部打撲傷・腰椎椎間板ヘルニア・頭部外傷・両膝関節挫傷といった重いけがを負いました。

依頼者は初めての交通事故であり、相手方保険会社の対応に不安を感じ、弁護士費用特約には加入していなかったものの、適正な賠償を受けたいとの思いから当事務所に相談されました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級
入通院慰謝料 102 102
休業損害 74 74
逸失利益 0 0
後遺障害慰謝料 0 0
入通雑費 0 0
交通費 2 2
治療費 66 66
過失相殺 -24 -24
合計 0 220 220
単位:万円

過失割合
事故現場の状況や双方の進行経路を丁寧に検討。
「斜め横断」ではなく「右折のための車線変更」と評価できる事実関係を整理し、過失割合を交渉しました。

通院・治療段階での対応
治療中に受任し、治療先や保険会社との対応をサポート。
依頼者が事故後に別の転倒事故を起こしてしまったため、後遺障害申請は断念しましたが、
その事情も含め、慰謝料算定において不利にならないよう主張を行いました。

保険会社との交渉
過失割合を被害者20%・加害者80%とすることを前提に、
治療費・通院交通費・休業損害・慰謝料など各項目の適正額を主張。
保険会社に対して粘り強い交渉を行い、被害者の事情を十分に考慮した賠償額を引き出しました。

解決内容

最終示談金額:220万円

過失割合:被害者20% 対 加害者80%

主な賠償項目
治療費 66万円、通院交通費 2万円、休業損害 74万円、慰謝料 102万円

事故後の転倒事故などの不利な事情を抱えながらも、
当方の主張が認められ、相手方保険会社から高額な慰謝料を獲得することができました。

依頼者からは、後遺障害の申請は断念したものの、かかる事情を考慮してもらい満足のいく結果になりましたとの声をいただきました。

所感(担当弁護士より)

本件は、事故態様の評価(斜め横断か、右折のための車線変更か)が賠償額に大きく影響する事案でした。
自転車事故では、被害者側の進行方法がわずかに異なるだけで過失割合が大きく変動します。

しかし、現場状況を丁寧に分析し、依頼者の進行が交通ルール上合理的な行為であったことを明確に示すことで、有利な過失割合で示談できました。

また、事故後の転倒事故という複雑な事情があったにもかかわらず、慰謝料算定でその点を不当に不利に扱われないよう主張した結果、最終的に納得のいく補償を実現できた事例です。

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