転院により、後遺障害14級9号が、なんとか認定された事例

- 保険会社提示額
- 交渉前
- 最終獲得額
- 363万円
ご相談内容
被害者 | 20代 男性 |
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部位 | 左手、両膝、右足、首、背中 |
傷病名 | 左手舟状骨骨折、右第2・3・4趾中足骨骨折・立方骨骨折、左膝蓋骨骨折、頚部・背部・左手関節部・両膝打撲傷など |
後遺障害等級 | 14級 |
獲得金額 | 約360万円 |
本件は、バイクを運転していた相談者が交差点を直進したところ、右折走行してきた相手方四輪車と衝突した事故です。
事故後約3か月が経過した後、弊所に病院の対応が不安とのことで、ご相談に来られました。
サポートの流れ
項目 | サポート前 | サポート後 | 増額幅 |
---|---|---|---|
後遺障害等級 | – | 14級 | – |
入通院慰謝料 | – | 115 | 115 |
休業損害 | – | 16 | 16 |
逸失利益 | – | 74 | 74 |
後遺障害慰謝料 | – | 110 | 110 |
入通雑費 | – | 0 | 0 |
交通費 | – | 5 | 5 |
治療費 | – | 107 | 107 |
過失相殺 | – | -64 | -64 |
合計 | 0 | 363 | 363 |
単位:万円 |
弊所において、サポートしたのは、後遺障害認定サポート、物損及び人身損害の示談交渉です。
特に、後遺障害については、相談時に通院されていた病院の対応では、後遺障害獲得は困難と考えられたため、転院を指示し、通院方法、健康保険の切り替え方法等を指示しました。
そのうえで、追加の検査、医師への症状の伝え方等をレクチャーし、後遺障害認定に備えました。
また、収入資料に乏しいことから、休業損害や逸失利益の請求が困難になる恐れがあったことから、収入資料の作成に備えるよう指示しました。
解決内容
相談者の方がお若い方であったことや、順調に多数の骨折が治療されたこともあり、後遺障害は14級9号の認定に留まりました。
もっとも、骨癒合は順調で、不整合も見られなかったことから、後遺障害が認定されたのは、通院実績によるところが大きかったと思います。
認定された後遺障害等級を前提に交渉は進められたものの、相談者が主張するほどの収入金額は客観的資料からは認められず、逸失利益は、低額にとどまりました。
その他、後遺障害慰謝料、通院慰謝料は、比較的高額な認定を受けることができました。
所感(担当弁護士より)
被害者が若年層の場合、事故直後の重い障害内容にも拘わらず、驚異的な回復力を見せ、本人が当初主張していたほどの後遺障害が残存しないことが多いです。
少なくとも、画像やその他検査等による客観的検査からは異常がないと判断されることも多々あります。
本件は、その典型的な事案になったように思います。
また、本件のようにフリーランスで働いている方は、確定申告をしていないか、していても、売上と比較して、多額の経費を計上していることが多く、「所得」が極めて低い扱いを受ける方がおられます。所得が低いと、税金は低くなりますが、後遺障害に基づく損害、休業による損害は極めて低額になってしまうことに注意して頂きたいです。
本件では、後遺障害14級を何とか獲得しましたが、これは弊所から相談者へリハビリを認めてくれる病院への転院を促したことや症状を的確に医師に伝えたことによるところが大きいと思っています。
このように、事故から比較的早期であれば、弊所において、悪い流れを変更することが可能な場合もあります。
事故に遭われた被害者の方は、弊所の無料電話相談を活用して、事故直後に法律家にご相談されることをお願いします。