適切な医証の取り付けにより、異議申立で後遺障害14級を獲得した事例

後遺障害等級
14級
傷病名
外傷性頚部症候群 胸椎捻挫 腰椎捻挫
保険会社提示額
交渉前
最終獲得額
292万円

ご相談内容

被害者 50代 女性
部位 頚部 胸 腰
傷病名 外傷性頚部症候群 胸椎捻挫 腰椎捻挫
後遺障害等級 14級
獲得金額 約290万円

四輪自動車を運転して、相手車両走行車線に一時停止規制のある信号のない交差点に進入したところ、一時停止規制を無視して交差点に進入してきた相手四輪自動車に追突されてお怪我をされた方からの相談でした。
相談当初は、細かい物損の問題について拘りをもたれており、主に物損のご依頼を希望されておりましたが、その後、物損、過失割合、人身損害全てについて処理を受任させて頂いた事案です。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 14級
入通院慰謝料 81 81
休業損害 55 55
逸失利益 89 89
後遺障害慰謝料 110 110
その他 2 2
交通費 1 1
治療費 28 28
過失相殺 -74  -74
合計 0 292 292
単位:万円

弊所では、まず、過失割合について刑事記録を取り寄せて過失割合の変更主張を検討しましたが、事故の態様から、相談時点で過失割合を動かすことは困難であると予想していました。本件の事故態様の場合、相互の交差点進入時の速度がポイントになりますが、ドライブレコーダー動画もなく、また、相談者の話によると減速をしたという事情も特になかったとのことでした。念のため刑事記録を取り寄せて検討もしましたが、被害者側に有利な証拠の記載は特段見受けられなかったため、過失割合は2対8で認めることとしました。
今回は、物損についても若干問題が発生しました。相談者の車両が事故により自走不可能となったため、現場に警察官が手配したレッカー業者がレッカー後、保管していた車両の保管料を請求してきたのです。保険会社ではなく、警察官がレッカー会社に委託する場合、この問題が発生する傾向にあります。この場合には、物損処理を迅速に行い、車両の保管料が不当に請求されることを防止する必要があります。加害者側保険会社の担当者によっては、この事態を予想できずに、ゆったりと処理をして、保管料の負担を被害者側に押し付けてくることがありますので、車両の保管先がどこであるかを把握することが重要な場合があります。保管料の請求については、車両の処分をレッカー会社に依頼したことにより、何とか回避することができました。
最後に、人身損害です。今回のような出会いがしらで、かつ、被害車両が横から衝突を受けた場合、車両が横転、又は回転をするほど被害車両は強い衝撃を受けることになります。そのため、おのずと治療の必要性は高まるのですが、相手保険会社からは、半年ほどで治療の打ち切り連絡があり、その後は健康保険で治療を継続して頂きました。その後、症状固定となり、後遺障害申請を被害者請求でおこなったものの、残念ながら非該当の結果となりました。
依頼者は納得ができないとのことで、異議申立を行うこととなり、弊所から担当医に対して、丁寧に医療照会申出書を行い、異議申立に必要な医証を作成しました。医師は協力的ではなかったものの、比較的よい医証が出来上がったため、この資料に基づき異議申立を行ったところ、後遺障害14級が認定されました。

解決内容

損害合計額は、約400万円でしたが、過失が2割認められてしまったため、最終的な金額は、300万円前後の金額まで減額されてしまいました。
とはいえ、裁判前の示談としては、悪くない損害金額になったという印象の事件です。協力的な医師ではなかったことから、裁判になった場合のリスクを事前に確認すべく、カルテを取り寄せたところ、治療の必要性、休業損害について被害者に有利な事情がなく、寧ろ治療の必要性を疑わせるような記載もあったため、示談を被害者の方にお勧めしました。

所感(担当弁護士より)

相手保険会社からの過失割合の主張内容を覆すためには、ドライブレコーダー動画が不可欠です。ドライブレコーダーは、100円ショップでスマートフォンホルダーを購入し、スマートフォンを設置して、動画撮影を行うだけで、即席のものが用意できます。ドライブレコーダー動画をつけていなければ、正当な過失割合の主張が困難になるため、必ずドライブレコーダー動画を設置して運転をするよう心がけてください。
むちうちによる14級の後遺障害申請は、「異議申し立てをしても無駄だ」と考えている、医師、弁護士等の専門家が多いようですが、弊所ではそのようには考えていません。治療を事故直後から見守り、適切な通院、検査を行った上で、適切な医証を取り寄せれば後遺障害14級の獲得は無理な認定ではないと思います。
後遺障害の獲得により、損害額は少なくとも150万円は増加します。適切な後遺障害の獲得が、肝になります。一方で、適切な治療態様、検査の実施、医証の作成を行わないと、後遺障害の獲得が困難になる場合がございます。この点をご理解いただき、事故からできるだけ早いご相談をお願いいたします。

後遺障害の結果に納得がいかないと考えている被害者の方は、ぜひ無料相談をご活用ください。異議申立を行う意味があるか否か、すぐにご回答させて頂きます。

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