後遺障害非該当が異議申立により、後遺障害10級の認定を受け、賠償金が2000万円以上上昇した事例

後遺障害等級
10級
傷病名
右足部下腿皮膚壊死、右下腿解放骨折、右第5趾末節骨解放骨折、大腿骨顆部後方冠状剪断骨折、外側即副靱帯損傷
保険会社提示額
331.5万円
最終獲得額
2,622万円

ご相談内容

被害者 50代 会社員 男性
部位 右足指先~股関節
傷病名 右足部下腿皮膚壊死、右下腿解放骨折、右第5趾末節骨解放骨折、大腿骨顆部後方冠状剪断骨折、外側即副靱帯損傷
後遺障害等級 10級
獲得金額 約2600万円

バイクを運転していたところ、右折してきた相手車両に衝突された事例です。
相手保険会社に後遺障害申請をしたが、後遺障害が認定されなかった。骨折もしているし、足が痛いままなのに、妥当な結論なのか、教えて欲しい。初回の電話相談で、依頼者の方から聞いた内容です。
診断書上の記載を電話で読み上げてもらうと、「右足部下腿皮膚壊死、右下腿解放骨折、右第5趾末節骨解放骨折、大腿骨顆部後方冠状剪断骨折、外側即副靱帯損傷」とのことでした。この診断名を聞いただけでも、後遺障害が非該当という結果が明らかにおかしいということは、すぐに分かりました。これは異議申立をすべきだなというのが第一印象です。
相手の示談の提案を受けていいのか、というご質問であったため、絶対に示談をしないこと、これまでの医療記録を全て送付するよう指示をしました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 10級
入通院慰謝料 94.5 228 133.5
休業損害 251 251 0
逸失利益 9 1,870 1861
後遺障害慰謝料 0 550 550
入通雑費 9 9 0
交通費 2 2 0
治療費 3 3 0
過失相殺 -37 -291 -254
合計 331.5 2,622 2290.5
単位:万円

医療記録を受け取り、すぐに異議申立の準備にすぐに取り掛かりました。
確かに骨折部を確認すると、比較的綺麗に骨の癒合は為されていましたが、足の壊死の度合いがひどく、可動域制限も大きく生じていたため、可動域制限の根拠資料を取り寄せるべく、すぐに病院への同行、医療記録の作成に動きました。
本件は、労災案件でもあったため、労災申請も同時に行っておき、自賠責保険で認定を受けられなかった場合にも備えておきました。

解決内容

結果的には、自賠責保険での後遺障害非該当の結果が、10級に変更されました。
労災においては、8級が認定されています。
後遺障害10級を前提に、後遺障害慰謝料を満額、逸失利益については、保険会社側の定年による収入減少主張を少し受け入れつつ、ほぼ請求額に近い金額で示談をしました。
後遺障害の認定により、金額としては、2000万円以上が上昇した結果になりました。

所感(担当弁護士より)

後遺障害は、明らかに残存している場合でも、申請方法を誤ると非該当となることがあります。本件では、相手保険会社に後遺障害申請手続きを丸投げしてしまったがために、提出すべき写真、画像が提出されておらず、後遺障害診断書の記載にも不備、不足がありました。
後遺障害認定の有無だけで、何千万円も金額が変わってしまいます。
骨折をしていれば、それだけで後遺障害認定の可能性を疑って頂きたいです。

骨折程度で、後遺障害になるわけがないと考えている方が大勢のようです。
たかが骨折で弁護士に依頼をするなんて、などと思わずに、骨折をしている方は、とにかく後遺障害に明るい弁護士に相談することをお勧めします。
後遺障害が認定され、依頼者の方もここまで大きく損害が変わるのかと驚いておられました。弊所からすると、当たり前のことに近いことになってきています。

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