後遺障害残存に否定的な担当医に医療リサーチ会社を派遣し、後遺障害10級を獲得した事例

後遺障害等級
10級
傷病名
左肘頭骨折,右足関節脱臼骨折,右下腿筋断裂, 右脛骨高原骨折,右下腿挫滅創,右下腿刺創
保険会社提示額
交渉前
最終獲得額
1032万円

ご相談内容

被害者 60代 女性
部位 肘,足関節,腿,脛骨
傷病名 左肘頭骨折,右足関節脱臼骨折,右下腿筋断裂,
右脛骨高原骨折,右下腿挫滅創,右下腿刺創
後遺障害等級 10級
獲得金額 約1030万円

交差点を自転車で走行中、四輪車に衝突された事故です。
顧問先からのご紹介で、事故直後からご相談いただき、重傷を負っていることから、後遺障害申請が必要と考え、事故直後のタイミングで受任させて頂きました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 10級
入通院慰謝料 253 253
休業損害 0 0
逸失利益 0 0
後遺障害慰謝料 550 550
入通雑費 20 20
交通費 3 3
治療費 292 292
過失相殺 -114 -114
合計 0 1032 1032
単位:万円

物損、人身損害の全てを受任いたしました。特に、本件では、骨折部位が多く、重傷事案でしたので、後遺障害申請のサポートを含め、受任させて頂きました。
通院先病院が、後遺障害申請に非協力的であったことから、後遺障害申請書類の取り付けに非常に苦労しました。
明らかに骨折による器質的損傷があり、可動域制限も生じているにも拘わらず、担当医が、後遺障害の残存につき、否定的な見解、態度を示しておりました。
このまま依頼者だけに医師対応を任せると、後遺障害非該当の危険性があり、依頼者の方が遠方なこともあり、医療リサーチ会社派遣に踏み切りました。
医療リサーチ会社を介入させて、後遺障害診断書を適切に作成し、必要な検査も受けさせ、必要な医証を確実に取得しました。当該医証を基に、後遺障害申請を被害者請求により行い、後遺障害10級を確実に獲得しました。
その後、後遺障害10級を前提とした損害を相手保険会社に請求し、示談交渉を行いました。

解決内容

医師は、後遺障害が非該当と考えていたようですが、結果は後遺障害10級が認定されました。
後遺障害10級が認定されたものの、依頼者の方が1人暮らしの高齢情勢であったことから、家事休業損害、逸失利益のいずれも相手保険会社が全面的に否認してきました。
当方側からは、依頼者の方が子、孫の生活支援を行い、家事従事者としての役割をはたしていたことを主張立証しましたが、示談交渉においては、相手保険会社は聞く耳を持たない状況でした。
そのため、訴訟提起を依頼者の方にお勧めしましたが、後遺障害10級による自賠責保険金だけでも十分有難いとのことで、訴訟提起は行わず、示談により終了することとなりました。

所感(担当弁護士より)

これだけの重傷を負い、明らかな後遺障害が残存しているにも拘わらず、担当医師が後遺障害申請に非協力的なことが珍しくありません(驚くべきことに、高次脳機能のような重大な後遺障害案件でも起こり得ることです。)。担当医師は弊所からの問いかけ前は、後遺障害は残存していないという見解を持ち、極めて非協力的な状況でしたが、結果は後遺障害等級10級です。
東京等の首都圏においては、このような現象は少なくなっており、仮に非協力的であっても、他の病院に転院するという代替手段を取れますが、首都圏地域の地方都市においては、病院自体が少ないため、転院も困難です。
このような場合は、依頼者である被害者だけに医師とのやり取りを任せてしまうと後遺障害についてうまく説明ができず、「後遺障害が残存していない」かのような後遺障害診断書等の医療記録が出来上がってしまうこともあります。
本件では、医療リサーチ会社を早期に介入させることにより、必要な医証を確実に取得し、後遺障害認定をまさにもぎ取った事案といえるのではないでしょうか。
担当医が後遺障害申請に協力的でない、後遺障害について否定的なことしか言わない、後遺障害について理解していないと思われる場合には、弊所にぜひご相談をお願いいたします。

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