因果関係に問題があるものの後遺障害14級が認定された事例

後遺障害等級
14級
傷病名
左肩腱板断裂
保険会社提示額
交渉前
最終獲得額
1,156万円

ご相談内容

被害者 50代 会社員 男性
部位 左肩
傷病名 左肩腱板断裂
後遺障害等級 14級
獲得金額 1156万円

被害車両が、相手車両後方を追従していたところ、前方にいた加害車両が右折行為をやめて急発進して、被害車両に側面から衝突した事故です。
相談に来られた時点で、既に治療の大部分が終了し、多額の休業損害が支払われていたところ、休業損害の支払いが停止される可能性があったため、弊所へ相談に来られました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級 14級
入通院慰謝料 154 154
休業損害 213 213
逸失利益 135.5 135.5
後遺障害慰謝料 110 110
入通院雑費・看護料 30 30
交通費 0.5 0.5
治療費 513 513
過失相殺 0 0
合計 0 1,156 1,156
単位:万円

当面は相手との交渉窓口になり、治療の終了を待って、後遺障害認定請求手続きに入りました。
後遺障害については、鍵盤断裂の上、可動域制限も生じているため、12級の可能性があるため、異議申立及び紛争処理機構への異議申立も行いましたが、14級の認定を覆すことはできませんでした。

解決内容

後遺障害14級を前提として、後遺障害慰謝料、逸失利益共に標準的な解決内容になりました。
明らかな腱盤断裂はあるものの、事故から数か月後にMRIで発見されているため、事故と腱板断裂との間の因果関係が否定され続けてしまったことが原因だと思われます。もっともなぜか後遺障害14級は認定されています。
また、手術をするにも拘わらず、健康保険に切り替えず、高額な休業損害を長期間受領してしまっていることから、訴訟になると危険さを感じる事例であったため、示談解決を優先しました。後遺障害認定では事故と腱板断裂との因果関係が否定されていたため、訴訟となれば、治療費自体返還を求められる危険性があったため、このリスクを回避できてよかったと思われる解決内容です。

所感(担当弁護士より)

この事例で最も重要な点は、早期の弁護士への相談、委任だと思います。
まず、肩の痛みが続いているにも拘わらず、MRI検査が長期間行われない事例があまりにも多いです。
腱板損傷につき、画像検査は必須なのは大前提として、事故直後に画像検査が行われていないと、本件のように、事故との因果関係を否定されることになりかねません。痛みを訴え続けていても画像がなければ因果関係を否定されてしまうことが多いため、早期に弁護士に委任して頂きたいと改めて思う事例となりました。
本件では、腱板損傷が事故によるものであることを前提に、手術が行われ、500万円以上の治療費が既に支払われている状況にありましたが、訴訟となった場合、保険会社は、この治療費の返還を求めてくることが大いに予想されるため、因果関係が疑わしい治療では、健康保険を使用することも大事です。
早期の弁護士への相談でこのような問題は回避できるため、無料相談を活用して、是非とも早期の弁護士への相談をお願いしたいところです。

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