長期訴訟で過失割合で勝利するも整骨院通院により損害額が大幅に減額された事例

後遺障害等級
等級なし
傷病名
外傷性頚部症候群、胸椎捻挫、腰椎捻挫
保険会社提示額
交渉前
最終獲得額
58万円

ご相談内容

被害者 20代 男性
部位 首、胸、腰
傷病名 外傷性頚部症候群、胸椎捻挫、腰椎捻挫
後遺障害等級 等級なし
獲得金額 約60万円

青信号右折をしたところ、右折先車両が車道を塞いでいたため、停止したところ、相手車両が衝突してきた事故につき、過失割合を争って欲しいとのことでご相談に来られました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
後遺障害等級
入通院慰謝料 50 50
休業損害 0 0
逸失利益 0 0
後遺障害慰謝料 0 0
交通費 0.1 0.1
治療費 7.9 7.9
過失相殺 -35 -35
人身損害特約 35 35
合計 0 58 58
単位:万円

弊所がサポートしたのは、過失割合の交渉、損害金の示談交渉、訴訟だ一審、第二審の対応です。
本件の主たる争い、弊所のサポートは、過失割合の交渉です。
相談者の車両にはドライブレコーダーがつけられておらず、かつ、相手代理人弁護士がこの動画開示に応じませんでした。動画が開示されたのは訴訟になってから、期日が数回行われた後です。
そのため、事故直後に、事故調査のリサーチ会社に依頼し、本件事故の現場調査及び事故現場見取り図の作成を依頼しました。
ドライブレコーダーを見れた際に、感じた感想は、「どっちもどっちでは・・」という感想です。双方とも0対10を主張していましたが、5対5くらいではないか、というのが最初に感じた感触です。

解決内容

相手の主張が甘かったこともあり、第一審では、2対8で勝訴、第二審では、双方の主張が特にないまま、裁判所の評価としては、4対6でギリギリ勝訴になりました。
もっとも、依頼者が整骨院に通院していたことから、治療費や慰謝料の一部が否定され、主張していた損害の一部が否定されました。
一方で、相手方の治療費や、慰謝料も一部が否定されています。

所感(担当弁護士より)

本件は、相手方がドライブレコーダーを開示しなかったことから、事故態様の水掛け論になり、泥沼の状況になりました。
担当弁護士の感触からすると、5分5分でしたが、相手弁護士がファイテングポーズをとる状況であったことから、示談交渉もほとんどできないまま、訴訟に突入してしまいました。
訴訟になる可能性も高いことから、相談者の方には、リハビリをするのであれば、整骨院ではなく、病院でと指示していましたが、蓋を開けると、整骨院でリハビリを続けてしまっていました。
訴訟になった場合、整骨院における施術費用を治療費を認めてもらうことは、困難を極めます。ただ、本件では、相手弁護士が争点を過失割合に一点集中をしてきたため、整骨院の治療費もかなりの部分認定を受けることができました。保険会社が用意する代理人が立った場合には、整骨院の施術費用は全額否定されていてもおかしくなかった事案です。
事案の解決まで、約3年以上を要した割に、解決の着地地点は、動画を最初に見た感触とほぼ同じです。
つまり、過失割合の争いを弁護士に委任をしても、さほど結果は変わらないということです。過失割合に拘られている方は、冷静さを欠き、感情的になられている方がほとんどです。数年も時間をかけ、訴訟を行っても、結果が変わらなかった時には、虚しさしか残らない可能性が高いです。
「過失割合を変える」ことよりも、「損害額をいかに認めさせるか」の方が大事だ感じています。本件も、「過失割合」に拘るよりも、整骨院ではなく、整形外科でリハビリを行う方が、認定損害額は容易に大きくなっていたと思います。
学校の入学試験と同じではないでしょうか。「簡単な問題を確実に回答し、難しい問題は、時間が余ったら解いてみる」。
交通事故でも、「認められやすい損害」に力を入れ、「認められにくい過失割合」には、力を抜いて挑むことが大事だと再確認した事件になりました。

その他の解決事例

相談料・着手金0円 完全後払い制 ※弁護士特約の場合は除く/賠償金が増額できなければ報酬は一切いただきません!

0120-122-138
24時間受付 メールでのご相談はこちら